10年前の借金の請求が今頃来た話。詐欺かと思いきや実は…

知らない業者からの借金の支払督促。詐欺？しかし業者は強気の態度

自分は40代の会社員ですが、知らない消費者金融から「10年前の借金が未払いになっています。今すぐ支払ってください」と言われてしまいました。自分はアコムやプロミスなど大手消費者金融を利用したことはありますが、大手以外から借りたことはありません。

「そんな業者、聞いたことないぞ。詐欺じゃないのか？」父親にもそう言われ、「やっぱり詐欺か」と思って無視していました。

しかし、いくら無視しても電話やハガキによる通知は繰り返されます。「いい加減にしてください。そんな借金知りません」というと、業者は「このままだと法的措置に訴えますよ」と強気の対応。本当に詐欺なのかと不安に思い、法律事務所に相談しました。

弁護士が業者に問い合わせて確認すると、その業者はアコムから債権譲渡を受けた別の業者であることが分かりました。10年前にアコムで未払いを放置し、その債権がいくつかの業者を渡ってその業者に行き着いたということです。

当時の自分は複数のクレジットカードやカードローンを利用しており、支払いをすべて口座振替にしていました。どの会社にいくら入金したかなど全然確認しておらず、アコムからの請求もなかったので、すっかり完済したと思っていました。

「ということは、支払わなくてはいけませんか？」と弁護士に相談したところ、「10年前ですので、もしかしたら時効になっているかもしれません」とのこと。もしも時効がリセットされていたらまた別の対応が必要になりますが、弁護士が確認したところ、すでに時効を迎えているとのことです。

消費者金融を含む法人からの借金は5年で時効を迎えるそうです。もしも時効を迎えていても、債権譲渡された場合また5年待たねばならないのかと不安に思いましたが、時効は債権譲渡の有無に関わらず、滞納した時点からスタートするので10年前の時点でOKとのこと。

しかし、新しい業者に対して「払います」とか「もう少し待った下さい」などと言ったり、1円でも支払ったりすると、時効はリセットしてしまいます。

「危なかったですね。何も知らずに適当なことを言ってしまうと、時効の援用ができなかった可能性がありますよ」借金の請求額は10年間の遅延損害金を合わせて100万円以上に上っていたので、本当に下手な対応を取らずよかったと思いました。

また、時効はただ5年経過するだけじゃなく、「時効を迎えました」という通知を業者に送ることで、初めて時効になるといいます（時効の援用）。時効の援用を行わないと、今回のように忘れた頃に請求が来る可能性があります。他に滞納している業者がないか確認しましたが、自分はこの1社だけでした。

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